花には毒を(なるたる:文吾×さとみ)

急になるたるが書きたくなりました。
文吾ってこんなにデレてたっけ？と思いつつ。

「なあ、さとみ。ちょっと寄り道していこうぜ」
　何よ、あんたなんかと遊ぶ時間なんて無いわよ。
「そんな事言わずにさぁ。ほら」
　ちょ、ちょっと、肩離してよ！

「･･････まさか私がゲームセンターに行くなんて･･･もし先生に見つかったらあんたに無理やり連れ込まれたっていうからね」
「はは･･････じゃ、手短に済まそうぜ」
「ゲームするんじゃないの？」
「ゲーセンにあるのはゲームだけじゃないんだぞー」
　こっちこっち、と文吾が手招きする。
「テント･･･？」
「なんだよ、プリクラ撮ったことねーの」
「･･･ある訳ないじゃない。あ、私お金持ってないわよ」
「マジかよ･･･じゃ、今度ジュースでもおごってくれよな」

「ほら、ポーズとれよー」
「ま、待って、カメラどれ」
「今はあの上の。ほら上向けー」
「三つもあるの！？」

「･･････ただ写真撮っただけなのに、何でこんなにくたびれるの･･･？」
「カメラ移動する度に動いたからなー」
「･･･何してるの、文吾」
「らくがき。お前もこいよ」

「どうやってやるの？」
「右にメニュー出てるだろ。ペンとかフレームとか加工とか。ほら、キラキラしててキレーじゃん」

「･･････本当ね。こんな写真の中なら」
　私って、本当に綺麗。

「ねえ、何で写真なんて撮ったの。あなたなら、こんなものが無意味だって分かるじゃない」
「んー、でもさ。これがあったらあの頃さとみは可愛かったなーって思い出せるじゃん」

「思い出さなくてもいいわよ！　ばか！」